デジタル化・AI導入補助金2026 申請の流れ|GビズIDプライムとSECURITY ACTIONの準備手順

デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)は、事業者が単独で申請書を提出する制度ではありません。IT導入支援事業者と共同で交付申請を作成するという独特の仕組みになっています。ここでは中小企業・小規模事業者側から見た申請の流れを、ステップごとに整理します。

STEP1 本事業の理解

まずは公式サイトと公募要領を読み、制度の目的・対象・要件を把握します。申請枠によって補助率・補助額・対象経費が異なるため、自社がどの枠で申請するのかをこの段階で仮決めしておくとスムーズです。

STEP2 GビズIDプライムの取得とSECURITY ACTION宣言

この2つはすべての申請枠・類型に共通する交付申請の要件です。どちらか一方でも欠けていると申請できません。

GビズIDプライムの取得

交付申請にはGビズIDプライム(ID・パスワード等)が必要です。まだ持っていない場合は「GビズID」ホームページから取得します。発行までの期間はおおむね2週間とされているため、締切間際に着手すると間に合いません。

なお、GビズIDには「エントリー」「プライム」などの種別がありますが、本補助金で必要なのはプライムです。すでにエントリーを持っている場合でも、プライムへの取得手続きが別途必要になります。

SECURITY ACTIONの自己宣言

GビズIDプライムに加えて、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の宣言が要件です。これは事業者自らが情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度で、「★一つ星」または「★★二つ星」の宣言が求められます。

交付申請の作成時に宣言済アカウントIDの入力が必要になります。宣言済アカウントIDの発行まではおおむね2〜3日が目安です。

なお、セキュリティ対策推進枠では「★★二つ星」の宣言を行っていることが加点項目となります。

STEP3 IT導入支援事業者とITツールの選定

自社の業種・事業規模・経営課題に沿って、IT導入支援事業者と導入したいITツールを選びます。ここで重要なのは次の2点です。

  • 補助対象になるのは、事務局に登録されたITツールだけ。市販のソフトを自分で買っても対象にならない
  • ITツールを提供・登録しているIT導入支援事業者を通して申請する必要がある

公式サイトの「ITツール検索」で登録済みのツールを探せますが、自社の業務に合うかどうかは製品の中身次第です。業種特化型のシステムであれば、その業界の業務フローを理解しているベンダーに相談したほうが、事業計画も具体的に書けます。

STEP4 交付申請(IT導入支援事業者と共同作成)

IT導入支援事業者と商談を進め、交付申請の事業計画を策定します。実際の申請手続きは次の流れです。

  1. IT導入支援事業者から『申請マイページ』の招待を受け、代表者氏名等の申請者基本情報を入力する
  2. 交付申請に必要となる情報入力・書類添付を行う
  3. IT導入支援事業者が、導入するITツール情報と事業計画値を入力する
  4. 『申請マイページ』で入力内容を最終確認し、申請に対する宣誓を行って事務局へ提出する

つまり、事業者側とIT導入支援事業者側が交互に入力する形になります。相手の作業待ちが発生するため、締切直前に始めると往復が間に合いません。

なお、複数者連携デジタル化・AI導入枠は申請フローや交付決定後の手続きが異なるため、専用の公募要領を確認してください。

STEP5 交付決定

交付申請内容の審査が完了すると、交付決定が通知されます。通知を受けた申請者は補助事業者となり、ここではじめて補助事業を開始できます。

繰り返しになりますが、交付決定前の発注・契約・支払いは補助対象外です。「先に導入しておいて、あとで申請」はできません。

交付決定後にやること

交付決定後は、ITツールの発注・契約・支払いを行い、事業実績報告を期限までに提出します。その後、補助金額が確定して交付されます。さらに後年には事業実施効果報告の提出も必要です。

加点につながる任意の手続き

必須ではありませんが、審査で加点対象となる取り組みがあります。代表的なものは次のとおりです。

  • クラウド製品の選定(通常枠):導入ITツールとしてクラウド製品が選定されている場合
  • インボイス対応ITツールの選定(通常枠)
  • 賃上げの事業計画の策定・従業員への表明・達成:3年の事業計画を策定し従業員へ表明する
  • 国が推進するセキュリティサービスの選定:IPAの「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」掲載ツールを含む場合
  • IT戦略ナビwithの実施:中小機構の「デジwith」で交付申請前に実施し、結果画面を添付
  • 健康経営優良法人2026の認定取得
  • 省力化ナビの活用:加点を希望する場合、申請する公募回の締切までに活用ステップ1〜4を実施し、解決策のPDFをダウンロードしておく必要がある

賃上げ計画については注意が必要です。従業員に表明したと申告したにもかかわらず、交付後に実際には表明していないことが発覚した場合、事務局は交付決定を取り消すと明記されています。加点欲しさに実態のない申告をしてはいけません。

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まとめ

  • 申請はSTEP1理解 → STEP2 GビズIDプライム+SECURITY ACTION → STEP3 支援事業者・ツール選定 → STEP4 交付申請 → STEP5 交付決定の順
  • GビズIDプライムは発行まで約2週間、SECURITY ACTIONは約2〜3日
  • 交付申請はIT導入支援事業者との共同作成。相手の入力待ちが発生する
  • 加点項目はあるが、実態のない申告は交付決定取消の対象になる

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※本記事は2026年8月時点で公表されている「デジタル化・AI導入補助金2026(中小企業デジタル化・AI導入支援事業)」の情報をもとに作成しています。制度内容・スケジュール・要件は変更される場合があります。申請にあたっては必ず公式サイトおよび各申請枠の公募要領で最新情報をご確認ください。